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アスタリスク IP-PBXを導入 (7) - 保留と転送について

ビジネスシーンで欠かせないのが、保留と転送機能である。MINI-100 IPPBX とIP電話機の組み合わせで、従来のPBXで可能だった保留や転送を当然のことながらサポートする。転送に関しては、利用するIP電話の機能によって細部の方法は異なるが、今回はいくつかの例をもとに説明する。
 
従来の日本式のボタン電話だと、外線、内線ボタンに保留ボタンで済むのだか、ボタン電話の最大の問題はスケーラビリティーに乏しい。つまり事業の拡大に伴い、内線数を急激に増やす場合、ある時点でシステムを全部入れ替えないといけない。

MINI100 IP-PBX の場合は、欧米式のPBXと同じく、子機だけとりあえず、増やし続けていき、同時通話数の限界または、内線の最大登録数に達するまでこのIPPBXは使い続けられる。

IP-PBXで使う転送には、予め各内線に設定する自動転送 (Forward) モード、つまり、無条件転送、無応答時の転送、話し中の時の転送があるが、これらは別な機会に説明することにして、今回は、人またはIVRが受けた受信を別な内線番号に転送する方法を説明する。

こちらの転送のことは、英語では、Transfer と言う。Transferには、Attended Transfer と Unconditional Transfer (Unattended Transfer とも言われる) の2つがある。日本語に訳すと次ぎのようになる。

1. Attended Transfer = 仲介転送、介在転送とか保留転送と訳される。(以下仲介転送とする)

2. Unconditional Transfer = ブラインド転送と訳される。(以下ブラインド転送とする)


仲介転送

仲介転送は、第三者が受けた電話を、会話をしてから、別な内線の人に電話を回すことをいう。日本では極めて一般的に行われている方法である。つまり、CさんであるあなたがAさんからの通話を受信し、結果的にBさんに内線を転送する場合は、おおまか、下記のようになるであろう。

(A>C) お待ちください、これからBに転送します。(Cさん)
Aの通話を保留する
Bの内線を呼び出す。Aの呼は保留中。
(C>B) Bさんですか?Aさんからのお電話をお繋ぎします。(Cさん)
CはAの呼をBに接続し、自分の接続を解除。AとBの通話が確立。
(B>A) もしもし、Aさんですか?お待たせいたしました。私はBです。こんにちは。(Bさん)

お客様であることの多い相手に失礼のないように、目的の人に案内しないといけないという配慮ができる方式であり、日本では殆どこの方法である。

仲介転送は、内線に接続されたIP電話機が、その機能をサポートしていれば、通常保留ボタンと、転送ボタンを組み合わせて可能になるが、機種によって、様々なので、ここでは、AT530とVP5000の機能に絞って、図で説明する。

なお、これらの転送機能は、IPPBX側が受け持っているわけでなく、各IP電話機やソフトフォンの機能によるものである。



VP5000の場合



AT510の場合


ブラインド転送

台湾や中国ではごく当たり前に使われている方法であり、掛けた来た相手が顧客であろうが、仕入れ先であろうが、友人であろうが、とりあえず、目的の人が居るであろう(!?)内線番号へ、転送してしまう方法である。

日本では、同じオフィス内で、転送先の人が声が届く範囲にいる場合に、大声で、"何々さん、お電話ですよ〜〜"と伝えたあとに、その人の電話機へ転送するときにこの方法はよく使われる。

方法は、

電話を受けたあと、
発信者に、"少々お待ちください" と言い、#を押す。
Transfer! という英語のメッセージが聞こえる。
ダイヤルトーンが聞こえる。
転送先の内線をダイヤル。
ビジートーン(話し中を意味する断続音)が聞こえる。
電話を切る。

これだけで良い。

転送相手が、見える範囲にいると安心だが、そうでない場合は、別な相手がでても、仲介した人、またはオペレータは関知できないというわけだ。

相手が出ないとIVRが "その内線は応答しません。別な内線番号かオペレータをお呼びください" というようなメッセージが、最初に掛けてきた人に応答する。内線番号を転々とたらい回しにされ、あげくの果てに、切れてしまうということもたびたび有る。高い国際電話で掛けてきた人の場合など、相手に何もメッセージが残らないうちに、国際電話料金だけ払って切れてしまうなどと言う場合もあり、不満が残ることもあり、注意が必要だ。

MINI100 IP-PBXでは、特定内線に自動転送設定で、携帯電話に転送させることもできる。このブラインド転送は、とにかく携帯電話であろうが、別な固定電話であろうが、プッシュフォンでDTMF信号が出せる機種なら、#を押すだけで機能するので、便利と言えば便利である。

例えば、自分が社外にいるとしよう。自動転送されてきた、通話を別な人の内線に、ブラインド転送できる。(#を押して、"Transfer!" というIVRのプロンプトを聞いたら、内線番号をプッシュし、電話を切ればよい)



このブラインド転送機能は、IPPBX側が提供する機能であり、アスタリスクのconfig ファイルで、コマンドキーの指定ができる。MINI-100では、#が使われるように予め設定されている。


>> 続く

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